編集カレンダーの作り方|SEO記事を計画的に増やすための運用テンプレート
編集カレンダーとは、記事の公開予定日、ターゲットキーワード、検索意図、担当者、内部リンク、公開後の確認日などを一覧で管理する表です。この記事では、SEO記事を場当たり的に増やさず、計画的に作成・改善していくための編集カレンダーの作り方と、すぐに使える管理項目を初心者向けに整理して解説します。
SEO記事を継続して作ろうとすると、多くの方が途中でつまずきます。
最初は「よし、ブログを更新しよう」と思っていても、数週間経つと次のような状態になりやすいです。
- 何を書けばよいか分からない
- 思いついたテーマだけで記事を書いてしまう
- 似たような記事が増えてしまう
- 重要なキーワードの記事が抜けている
- 公開後の確認やリライトを忘れてしまう
- 内部リンクを設置するタイミングが分からない
- 担当者が複数いると進捗が見えにくい
このような課題を整理するために役立つのが、編集カレンダーです。
編集カレンダーとは、記事の公開予定日、ターゲットキーワード、検索意図、記事タイトル、担当者、ステータス、内部リンク、リライト予定などを一覧で管理する表のことです。
単なるスケジュール表ではなく、SEO記事を計画的に作り、公開後の改善まで管理するための運用表と考えると分かりやすいです。
この記事では、編集カレンダーが必要な理由、作るメリット、具体的な作成手順、管理項目のテンプレート、運用で挫折しないコツまでを初心者向けに整理して解説します。
キーワード選定から整理したい場合は、 無料ツールでできるキーワード探しの基本 もあわせて確認すると進めやすくなります。
編集カレンダーとは?
編集カレンダーとは、Webサイトやブログで公開する記事を、日付・テーマ・担当者・進捗などとあわせて管理するための表です。
たとえば、次のような情報をまとめます。
- 公開予定日
- 記事タイトル
- ターゲットキーワード
- 検索意図
- 記事カテゴリー
- 担当者
- 執筆ステータス
- 内部リンク先
- CTA
- 公開後の確認日
- リライト予定日
記事を1本だけ書く場合は、頭の中だけでも管理できるかもしれません。 しかし、月に数本以上の記事を作る場合や、複数人で運用する場合は、管理表がないと抜け漏れが起きやすくなります。
編集カレンダーを作ることで、何を、いつ、なぜ作るのかが見えるようになります。
SEOで編集カレンダーが役立つ理由
編集カレンダーは、単に「毎週記事を書くための予定表」ではありません。 SEOの観点では、次のような役割があります。
1. 記事テーマの重複を防ぎやすい
思いつきで記事を書いていると、似たテーマの記事が増えることがあります。
たとえば、
- SEOとは
- SEOの基本
- SEO初心者向けガイド
- SEO対策の始め方
のように、内容が近い記事が複数できるケースです。
もちろん、切り口が明確に違えば問題ありません。 しかし、検索意図がほぼ同じ記事が増えると、どの記事を主力にすべきか分かりにくくなります。
編集カレンダーで記事テーマとキーワードを一覧化しておくと、似た記事を作りすぎていないかを確認しやすくなります。
重複コンテンツやURL整理については、 重複コンテンツとcanonicalの基本 も参考になります。
2. 重要なキーワードの抜け漏れを防げる
SEO記事では、思いついたテーマだけを増やしていると、重要なキーワードが抜けることがあります。
たとえば、SEO初心者向けの記事群を作るなら、次のようなテーマが必要になるかもしれません。
- キーワード選定
- 検索意図
- 記事構成
- タイトル
- メタディスクリプション
- 見出し
- 内部リンク
- 画像最適化
- Search Console
- リライト
編集カレンダーがあると、こうしたテーマをカテゴリごとに整理できるため、サイト全体でどの情報が足りないかを把握しやすくなります。
3. 内部リンクを計画しやすい
SEO記事は、1本ずつ独立して存在するだけではありません。 関連する記事同士を自然につなぐことで、読者が次に知りたい情報へ進みやすくなります。
編集カレンダーに内部リンク先をメモしておくと、記事公開時に次のような判断がしやすくなります。
- この記事からどの記事へリンクするか
- 既存記事から新記事へリンクを追加するか
- 主力記事へ内部リンクを集められているか
- 同じリンクを貼りすぎていないか
- 読者の理解を助けるリンクになっているか
内部リンクは、記事を書き終えた後に慌てて入れるより、企画段階で考えておくほうが自然に設置できます。
内部リンクの基本は、 初心者でもできる内部リンクの付け方 も参考になります。
4. 公開後の確認を忘れにくい
SEOは、記事を公開して終わりではありません。
公開後にSearch Consoleで表示回数やクリック数、クエリを確認し、必要に応じてタイトルや本文を改善していくことが大切です。
しかし、記事数が増えると、どの記事をいつ確認するべきか分からなくなります。
編集カレンダーに、
- 公開日
- 初回確認日
- リライト候補日
- 変更内容
- 次回確認日
を入れておくと、公開後の改善を忘れにくくなります。
公開後の確認方法は、 公開後7日でやるSEOチェック もあわせて確認すると実務に落とし込みやすくなります。
5. 複数人での運用がしやすくなる
記事制作に、ディレクター、ライター、編集者、デザイナー、クライアント確認者など複数人が関わる場合、進捗管理はとても重要です。
編集カレンダーにステータスを入れておけば、
- 未着手
- 構成作成中
- 執筆中
- 編集中
- 確認中
- 修正中
- 公開済み
- 効果確認中
といった状態が一目で分かります。
誰が次に何をすべきかが明確になるため、確認漏れや公開遅れを防ぎやすくなります。
編集カレンダーを作る前に決めること
編集カレンダーを作る前に、まずサイト運営の前提を整理します。
ここが曖昧なままカレンダーだけを作ると、予定表は埋まっていても、成果につながりにくい記事が増えてしまいます。
1. 誰に向けて記事を書くのか
まず、記事を読む人を明確にします。
たとえば、同じ「SEO」というテーマでも、読者によって必要な内容は変わります。
- SEOを初めて学ぶ個人事業主
- 自社サイトを改善したい中小企業の担当者
- WordPressを触り始めたWeb担当者
- SEO提案を受けているが判断に迷っている経営者
- 既にSEOに取り組んでいるが成果が出ていない担当者
読者像が違えば、記事の言葉遣い、説明の深さ、必要な事例、CTAも変わります。
編集カレンダーには、記事ごとに細かいペルソナを書く必要はありません。 ただし、少なくとも「誰向けの記事か」は分かるようにしておくと、記事の方向性がぶれにくくなります。
2. 記事のゴールを決める
次に、その記事で読者にどうなってほしいかを決めます。
たとえば、記事のゴールには次のようなものがあります。
- 基本用語を理解してもらう
- 関連記事を読んでもらう
- サービスページへ進んでもらう
- 問い合わせしてもらう
- 資料請求してもらう
- 自社への信頼感を高める
- 既存顧客の疑問を解消する
すべての記事で問い合わせを狙う必要はありません。 初心者向けの情報記事では、まず理解を深めてもらうことが目的になる場合もあります。
大切なのは、記事ごとの役割を決めることです。
CTAの考え方は、 CTAの作り方入門 も参考になります。
3. 強化したいカテゴリーを決める
記事を増やすときは、サイト全体でどのカテゴリーを強化するかも考えます。
たとえば、SEO会社のブログであれば、
- SEO初心者向け
- Google Search Console
- 記事制作
- 内部リンク
- リライト
- ローカルSEO
- Web広告
- アクセス解析
のように分類できます。
月ごとに「今月はSearch Console系の記事を増やす」「来月はリライト系を整える」と決めると、サイト全体のテーマが整理されやすくなります。
SEOに強い編集カレンダーの作り方
ここからは、実際に編集カレンダーを作る手順を紹介します。
ステップ1:キーワード候補を洗い出す
まず、記事にしたいキーワードを洗い出します。
使いやすい方法は次のとおりです。
- Googleキーワードプランナーで検索ボリュームを見る
- ラッコキーワードで関連語を探す
- Google検索のサジェストを見る
- Search Consoleで既に表示されているクエリを見る
- 競合サイトの見出しやテーマを確認する
- お客様からよく聞かれる質問を整理する
- 自社サービスに関係する悩みを出す
ここでは、いきなり完璧に絞り込む必要はありません。 まずは候補を広めに集めて、後から優先順位を付けます。
キーワード探しの手順は、 無料ツールでできるキーワード探しの基本 で詳しく整理しています。
ステップ2:検索意図を整理する
キーワードを出したら、次に検索意図を整理します。
検索意図とは、ユーザーがそのキーワードで検索したときに、本当に知りたいことです。
たとえば、「編集カレンダー 作り方」と検索する人は、単に言葉の意味だけを知りたいわけではないかもしれません。
考えられる検索意図は次のようなものです。
- 編集カレンダーとは何か知りたい
- 具体的な作り方を知りたい
- テンプレート項目を知りたい
- SEO記事の管理方法を知りたい
- スプレッドシートでどう管理するか知りたい
- チームで運用する方法を知りたい
- 継続できるコツを知りたい
検索意図を整理せずに記事を書くと、読者が知りたいことと本文がずれてしまいます。
編集カレンダーには、キーワードだけでなく、そのキーワードで読者が知りたいこともメモしておくと便利です。
検索意図の基本は、 検索意図の読み取り方(初心者向け) も参考になります。
ステップ3:記事の役割を決める
次に、その記事がサイト内でどの役割を持つのかを決めます。
記事の役割は、大きく分けると次のようになります。
集客記事
検索流入を集めるための記事です。
例:
- SEOとは
- Search Console 使い方
- 内部リンク 貼り方
- メタディスクリプション 書き方
初心者向けの記事や用語解説記事が多くなります。
比較・検討記事
読者がサービスや方法を比較している段階の記事です。
例:
- SEO会社 選び方
- SEO 外注 自社運用 比較
- 記事制作 依頼 メリット
- リライト 外注 判断基準
問い合わせに近い読者が多い可能性があります。
信頼形成記事
自社の考え方や実績、ノウハウを伝える記事です。
例:
- SEO改善の進め方
- 記事リライトの判断基準
- 実際によくある失敗例
- 初心者が避けたいSEOの勘違い
検索流入だけでなく、問い合わせ前の不安解消にも役立ちます。
既存記事の補助記事
主力記事を支えるための記事です。
例:
- 内部リンクの具体例
- タイトル改善のパターン
- 公開後チェックリスト
- CTAの置き方
主力記事から補助記事へ、補助記事から主力記事へ内部リンクを設置することで、読者の理解を深めやすくなります。
記事の役割を決めておくと、どのページへ内部リンクを貼るべきか、どのCTAを置くべきかも判断しやすくなります。
ステップ4:優先順位を付ける
キーワード候補が増えたら、優先順位を付けます。
すべての記事を一気に作ることはできないため、どの記事から着手するかを決める必要があります。
優先順位を考えるときは、次の観点で整理します。
- 検索需要があるか
- 自社サービスと関連が強いか
- 読者の悩みが明確か
- 競合に勝てる切り口があるか
- 既存記事との内部リンクを作りやすいか
- 問い合わせや相談につながりやすいか
- 季節性があるか
- 制作に必要な情報が揃っているか
検索ボリュームが大きいキーワードだけを優先する必要はありません。
小規模サイトや新しいブログでは、競合が強すぎるビッグキーワードよりも、具体的な悩みに寄ったロングテールキーワードから始めるほうが現実的な場合もあります。
ステップ5:記事構成のメモを入れる
公開日だけ決めても、いざ執筆するときに「何を書くんだっけ」と迷うことがあります。
そのため、編集カレンダーには記事構成のメモも入れておくと便利です。
たとえば、次のような内容です。
- 想定読者
- 読者の悩み
- 記事の結論
- 入れるべきH2
- 競合にない独自要素
- 参考にする公式情報
- 入れる内部リンク
- CTAの方向性
全文の構成案まで作る必要はありません。 ただし、1〜3行でも方向性を書いておくと、執筆時の迷いがかなり減ります。
記事構成の作り方は、 記事構成テンプレの基本 もあわせて確認すると進めやすくなります。
ステップ6:公開スケジュールを決める
ここまで整理できたら、公開予定日を入れていきます。
初心者の場合、いきなり毎日更新を目指す必要はありません。 無理なスケジュールを組むと、途中で止まりやすくなります。
最初は、次のようなペースでも十分です。
- 週1本
- 2週間に1本
- 月4本
- 月2本+既存記事のリライト1本
大切なのは、続けられるペースにすることです。
また、記事公開日だけでなく、制作工程も分けて管理すると実務的です。
例:
- 月曜:キーワード・検索意図確認
- 火曜:構成作成
- 水曜:本文執筆
- 木曜:編集・画像準備
- 金曜:最終確認・公開
このように工程を分けると、公開直前に作業が集中しにくくなります。
ステップ7:公開後の確認日を入れる
編集カレンダーでは、公開日だけでなく、公開後の確認日も入れましょう。
SEO記事は、公開してすぐに結果が出るとは限りません。 数週間〜数か月かけて表示回数やクエリが見えてくることがあります。
目安としては、次のような確認タイミングを入れると運用しやすいです。
- 公開後7日:表示崩れ、インデックス、内部リンク、基本チェック
- 公開後1か月:Search Consoleで初期反応を確認
- 公開後2〜3か月:クエリ、表示回数、CTR、順位を見て改善判断
- 半年後:情報の古さや追記余地を確認
ただし、テーマやサイト規模によって反応の出方は変わります。 「必ず2か月で判断する」というより、データが溜まり始めたタイミングで確認するのが自然です。
Search Consoleの用語や見方は、 GSCの用語と指標をやさしく理解 も参考になります。
編集カレンダーに入れたい管理項目テンプレート
編集カレンダーは、Googleスプレッドシート、Excel、Notion、Trello、Asanaなどで作れます。
最初は、Googleスプレッドシートで十分です。 カスタマイズしやすく、複数人でも共有しやすいためです。
ここでは、SEO記事運用で使いやすい管理項目を紹介します。
基本項目
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 公開予定日 | 記事を公開する予定日 | スケジュール管理 |
| ステータス | 未着手 / 構成中 / 執筆中 / 確認中 / 公開済み | 進捗の可視化 |
| 記事タイトル | 仮タイトルまたは正式タイトル | 記事内容の把握 |
| カテゴリー | SEO / 広告 / 解析 / 制作など | サイト構造の整理 |
| 担当者 | 執筆者・編集者・確認者 | 責任範囲の明確化 |
SEO項目
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| ターゲットキーワード | 主に狙う検索語句 | 記事の軸を明確化 |
| 関連キーワード | 一緒に扱う関連語 | 内容の抜け漏れ防止 |
| 検索意図 | 読者が知りたいこと | 本文の方向性を整理 |
| 記事の役割 | 集客 / 比較 / 信頼形成 / 補助記事 | CTAや内部リンクの判断 |
| 競合メモ | 競合記事の特徴や不足点 | 独自性の整理 |
| 参考情報 | 公式情報・一次情報・社内資料 | 正確性の担保 |
内部リンク・導線項目
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 内部リンク元 | どの記事からリンクを貼るか | 新記事への導線確保 |
| 内部リンク先 | どの記事へリンクするか | 回遊性の向上 |
| CTA | 問い合わせ / 資料請求 / 関連記事など | 次の行動を明確化 |
| サービスページ導線 | 関連するサービスページ | CV導線の整理 |
公開後管理項目
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 公開日 | 実際に公開した日 | 記録管理 |
| インデックス確認日 | URL検査やインデックス確認日 | Google検索への登録確認 |
| 初回確認日 | 公開後7日〜1か月の確認予定 | 早期チェック |
| 3か月後確認日 | Search Consoleでの効果確認 | 改善判断 |
| リライト予定 | 追記・修正予定 | 継続改善 |
| 変更履歴 | 修正内容のメモ | 効果検証 |
ステータス管理の例
ステータスは、細かすぎると管理が面倒になります。 最初は次の程度で十分です。
- 未着手
- 構成中
- 執筆中
- 編集中
- 確認中
- 修正中
- 公開済み
- 効果確認中
- リライト予定
Googleスプレッドシートを使う場合は、ステータスごとに色を付けると見やすくなります。
例:
- 未着手:白
- 構成中:薄い青
- 執筆中:黄色
- 確認中:オレンジ
- 公開済み:グレー
- リライト予定:薄い赤
色分けすることで、今どこで作業が止まっているかを把握しやすくなります。
編集カレンダーのサンプル運用例
ここでは、月4本の記事を公開する場合の例を紹介します。
1週目:キーワード選定の記事
- タイトル:無料ツールでできるキーワード探しの基本
- 目的:SEO初心者にキーワード選定の入口を伝える
- 内部リンク先:検索意図の記事、記事構成の記事
- CTA:関連記事への誘導
2週目:検索意図の記事
- タイトル:検索意図の読み取り方
- 目的:キーワードの裏にある読者の悩みを理解してもらう
- 内部リンク先:記事構成、タイトル改善
- CTA:記事制作相談
3週目:記事構成の記事
- タイトル:記事構成テンプレの基本
- 目的:書く前の設計方法を伝える
- 内部リンク先:見出し、内部リンク、CTA
- CTA:コンテンツ制作支援
4週目:内部リンクの記事
- タイトル:初心者でもできる内部リンクの付け方
- 目的:公開後の回遊性を高める方法を伝える
- 内部リンク先:公開後チェック、リライト記事
- CTA:SEO改善相談
このように、1本ずつ独立して考えるのではなく、記事同士のつながりを意識して予定を組むと、サイト全体の情報設計が整いやすくなります。
季節性のある記事は早めに準備する
SEO記事では、季節性も重要です。
たとえば、次のようなテーマは、検索需要が高まる時期があります。
- 年末年始
- 新年度
- 確定申告
- 入学・卒業
- 夏休み
- クリスマス
- 補助金の申請時期
- 法改正の施行時期
- 業界イベント
季節性のある記事は、検索需要が高まってから公開しても間に合わないことがあります。 検索エンジンに認識され、検索結果に表示されるまでには一定の時間がかかる場合があるためです。
そのため、季節記事は需要が高まる1〜2か月前を目安に準備すると運用しやすくなります。
ただし、ニュース性が高いテーマや法改正などは、最新情報の確認が必要です。 早く公開することだけを優先せず、正確性も大切にしましょう。
編集カレンダー運用でよくある失敗
編集カレンダーは便利ですが、作っただけでは意味がありません。 ここでは、よくある失敗を整理します。
1. カレンダーを細かく作りすぎる
最初から細かく作りすぎると、更新が面倒になります。
たとえば、
- 1時間単位で作業を管理する
- 入力項目が多すぎる
- 毎回長いメモを書かないといけない
- 担当者が入力ルールを理解できない
このような状態になると、カレンダー自体が負担になります。
最初は、公開予定日、タイトル、キーワード、ステータス、担当者、内部リンク先くらいから始めても問題ありません。
2. 公開予定だけで、改善予定がない
編集カレンダーが「公開日だけの表」になっているケースもあります。
もちろん公開予定の管理は大切です。 しかしSEOでは、公開後の確認と改善も重要です。
カレンダーには、公開予定だけでなく、
- 初回確認日
- GSC確認日
- リライト予定日
- 変更履歴
も入れておくと、SEO運用に使いやすくなります。
リライトの考え方は、 コンテンツのリライト入門 も参考になります。
3. キーワードだけで記事を決めてしまう
編集カレンダーにキーワードだけを並べると、記事の方向性が分かりにくくなります。
同じキーワードでも、読者が知りたいことは複数あります。
たとえば「SEO チェック」というキーワードでも、
- 自分で確認するチェックリストが欲しい
- 無料ツールを知りたい
- 専門会社に相談すべきか知りたい
- 順位が下がった原因を調べたい
など、検索意図は分かれます。
そのため、カレンダーにはキーワードだけでなく、検索意図や記事の目的も入れましょう。
4. 内部リンクを後回しにする
記事を公開した後に、内部リンクを入れ忘れるケースも多いです。
新しい記事を公開したら、
- 新記事から既存記事へリンクする
- 既存記事から新記事へリンクする
- 関連する主力記事へリンクする
- サービスページへの導線を確認する
といった作業が必要です。
編集カレンダーに内部リンク欄を入れておくと、公開時のチェック漏れを減らせます。
5. 無理な公開ペースにする
SEOでは継続が大切ですが、無理なペースで公開予定を入れると、途中で止まりやすくなります。
特に、通常業務と並行して記事を作る場合は、余裕を持ったスケジュールが必要です。
月8本の予定を立てて全部未完成になるより、月2〜4本でも確実に公開し、改善まで回すほうが運用としては安定します。
編集カレンダーを継続するコツ
最後に、編集カレンダーを継続して使うためのコツを紹介します。
1. 月1回の棚卸しを行う
月に1回、編集カレンダーを見直す時間を作りましょう。
確認する項目は次のとおりです。
- 公開予定は現実的か
- 未着手のまま止まっている記事はないか
- 似たテーマの記事が増えていないか
- 重要なキーワードが抜けていないか
- 反応が良かった記事の関連テーマはないか
- リライトすべき記事はないか
- 内部リンクの追加漏れはないか
棚卸しをすると、翌月に作るべき記事が見えやすくなります。
2. 完璧に守るより、修正しながら使う
編集カレンダーは、一度決めた予定を必ず守るためのものではありません。 予定は変わるものです。
たとえば、
- 急ぎの記事が入った
- 競合状況が変わった
- 想定より執筆に時間がかかった
- クライアント確認に時間がかかった
- 最新情報の確認が必要になった
ということはよくあります。
大切なのは、予定がずれたときに放置しないことです。 公開日を調整し、ステータスを更新し、次に何をするかを見える状態にしておきましょう。
3. 反応が良いテーマを翌月に反映する
Search Consoleを見ると、思った以上に表示されるクエリや、意外とクリックされるテーマが見つかることがあります。
そのような発見は、翌月の編集カレンダーに反映しましょう。
たとえば、
- 「内部リンク 例」で表示されている
- 「SEO 記事 何文字」でクリックされている
- 「GSC CTR 低い」で表示回数が多い
- 「メタディスクリプション 反映されない」で流入している
このようなクエリが見つかったら、既存記事への追記や新規記事化を検討できます。
編集カレンダーは、最初に作った予定を消化するためだけでなく、検索データを次の企画に反映するための場所として使うと効果的です。
4. 制作と改善を同じカレンダーで管理する
新規記事とリライト記事を別々に管理すると、改善作業が後回しになりがちです。
できれば、編集カレンダーには新規記事だけでなく、既存記事の改善予定も入れましょう。
例:
- 5月1日:新規記事公開
- 5月8日:既存記事Aのタイトル改善
- 5月15日:新規記事公開
- 5月22日:既存記事BにFAQ追記
- 5月29日:内部リンク追加作業
このように、新規作成と改善を混ぜて管理すると、SEO運用のバランスが取りやすくなります。
編集カレンダー作成チェックリスト
最後に、実際に編集カレンダーを作るときのチェックリストを整理します。
企画前のチェック
- サイトのターゲットは明確か
- 記事のゴールは決まっているか
- 強化したいカテゴリーはあるか
- 既存記事との重複は確認したか
- 読者の悩みを整理したか
キーワード・検索意図のチェック
- ターゲットキーワードを入れたか
- 関連キーワードを整理したか
- 検索意図をメモしたか
- 記事の役割を決めたか
- 競合にない独自要素を考えたか
制作管理のチェック
- 公開予定日を入れたか
- 担当者を入れたか
- ステータスを管理しているか
- 構成案のメモを入れたか
- 参考情報を整理したか
- 画像や図表の準備が必要か確認したか
内部リンク・CTAのチェック
- 新記事から貼る内部リンクを決めたか
- 既存記事から新記事へリンクを追加する予定を入れたか
- サービスページへの導線を確認したか
- CTAの種類を決めたか
- リンクが本文の流れに合っているか
公開後のチェック
- インデックス確認日を入れたか
- 公開後7日の確認予定を入れたか
- 1〜3か月後のGSC確認予定を入れたか
- リライト予定を入れたか
- 変更履歴を残せる状態にしているか
まとめ
編集カレンダーは、SEO記事を計画的に作るための実務的な管理表です。
単に公開日を並べるだけではなく、キーワード、検索意図、記事の役割、内部リンク、CTA、公開後の確認、リライト予定まで管理することで、記事制作を継続しやすくなります。
押さえたいポイントは次のとおりです。
- 編集カレンダーはSEO記事の予定と改善を管理する表
- 思いつき更新による重複や抜け漏れを防ぎやすい
- キーワードだけでなく検索意図も管理する
- 記事ごとの役割を決めるとCTAや内部リンクを考えやすい
- 公開日だけでなく公開後の確認日も入れる
- 季節記事は需要が高まる前に準備する
- 無理な公開ペースにしない
- 月1回の棚卸しで予定を見直す
- 新規記事とリライトを同じカレンダーで管理する
- Search Consoleの反応を翌月の企画に反映する
まずは、完璧なカレンダーを作ろうとしなくて大丈夫です。
スプレッドシートを開いて、次の5項目だけでも入力してみてください。
- 公開予定日
- 記事タイトル
- ターゲットキーワード
- 検索意図
- ステータス
そこから、内部リンク、担当者、リライト予定、GSC確認日などを少しずつ追加していけば問題ありません。
編集カレンダーは、記事制作を縛るためのものではありません。 読者に必要な情報を、適切な順番で、継続的に届けるための地図です。
場当たり的な更新から抜け出し、SEO記事を資産として積み上げていくために、まずは来月分の3〜5本から計画してみましょう。